熟読
今日は朝から町内駅伝大会のコースに立ちましたわ。
町の体育協会の役員剣道部代表をしていただいているK先生と久々にお会いしましたわ。
「先生、また稽古お願いしますよ~^^」
普段はこういうフランクな話し方ができるけれど、七段のすごく強い先生。防具着けると大きく見えるので、普段着でお会いすると「え!?」というくらい小柄に見える^^
「ん、最近はコレだよ」
とゴルフスィング^^;
しばし、ほかの皆さんとお話してると。
「そうだ(ぺぎら)くんにお年玉」
とK先生。車から持ってきたのは一冊の本。
『にっぽん人の心を磨く本』 (ベースボールマガジン社)
著者 井上義彦範士八段 森沢明夫
おお……K先生の御師匠様の御本ですわ♪
あたし、本を手に入れると我慢が効かないほうなんだけど、駅伝のコースに立つ間ぐっと堪えて、家に帰って昼ごはん食べたらすぐに熟読。
ページ数288P。
なんと2時間半で読破。比較的大きい字で森沢氏が井上先生にインタビューする形式だから読みやすいというのもあるんだけど、熱中できました。
剣道やっている自分に当てはめて読みました。
その感想は
「これだけ易しい言葉で、これだけ難しい本も珍しい」
「きっと今後自分のいろんな段階で読み直しても新鮮で得るものがある本」
易しい言葉で分かりやすく井上先生が語りかける形式だから、剣道を知らない人が読んでもすんなり読めると思う。だけど、剣道に関して自分ができることできないことという観点でみると……すごく高いレベルな話に達してるの。自分ができないところ苦手なところに話題がいった箇所に付箋貼って読んでいくと
本がイソギンチャクみたいになっちゃった^^
なーんだこれなら付箋貼っても貼らなくても同じだわ。追っかけていくとほとんど全部読み直すことになるもん^^
内容は剣道の指南書というわけでなく(結果的にそうもなるが)、「日本人としてよく生きる人生の指南書」という感じかしら。
つまり、人生の指南書=剣道の指南書でもありえるというこの本は剣道の理念
「剣道は剣の理法の修練による人間形成の道である」
をあらわしているということになるのでは。
裏表紙の解説を引用すると
「この国を代表する剣客にして論客・井上義彦先生(注:あたしが文章を書く上で畏れ多くて呼び捨てにできませぬ)が、身近な好々爺の口調で優しく語りおろした、とても清々しい「剣」と「禅」の教え。あなたの人生から「迷い」をなくし、そして《心はいつも日本晴れ!》で生きられる、美しくも愉しい人生の指南書。」
あたしがページをめくる手を止めて付箋を貼り、考え込んだところをいくつか紹介します。
スポーツと武道の違いについて、大きく頷き、これからそういう説明をしようと思ったこと。
『日本の武道において「規則」に対する考え方には、昔から「最低限度」という誓いが含まれています。規則に抵触するということは最低限度に抵触することですから、そこからはできるだけ離れているべきである、という思想です。一方、一般スポーツにおける規則というものは、それに触れさえしなければ正々堂々、競技しているとみなされます。―中略―スポーツにはスポーツマンシップがありますし、剣道には剣道精神があります。スポーツマンシップは「規則に従って正々堂々敢闘する明朗な運動競技精神」ですが―中略―武道にはその先がある、ということです。つまり「争わない」「勝ち負けを最終目的としない」。これがスポーツマンシップにプラスされた武道の精神なのです。』
他に良い例がぱっと思い付かず、サッカーを例に出して申し訳ないんですけど……。
すごいスピードで展開しているし、その中できびしいチェックがあれば怪我するほど転倒するのは当然だけどね。ルールの中である程度ならわざと転倒してFK誘うのOKでしょ。露骨にやると逆に反則になるけどね。あれが見ていてとても苦手なの。ところが例えばイングランドvsアルゼンチン戦なんかだとかえってそういう展開あんまりないのよね。だからその試合は最後まで凝視したっけ。まあ因縁のある国同士だから燃えてたってのもあるかもだけど……。
『感受性が豊かでないから相手の痛みを想像できないし、心の悲しみを理解してあげられない―中略―その前に相手は「兆し」を発しているはずなのです。―中略―「兆し」を素早く的確に察知する―これは昔から日本人が非常に得意としてきた美しい心の使い方だったのですけれど、最近はどうも下手な人が多いようですね』
これは剣道の「機を見て打つ」ということにも繋がるのですが、私にとっては実生活でも剣道でも苦手なこと……。
『大きな弱点がある人にも、必ず強みがあるはずなんですね。ですから弱点ばかりに目を向けていると、その人は非常に気持ちの小さな自信のない人間になってしまいます。短所が気になる人ほど、長所をちゃんと探すべきです。』
『「春は花」といいますが、夏に咲く花もありますし、秋や冬に咲く花もあります。春に咲かないからといって、肥料も水もやらないで枯らしてしまっていることはないでしょうか。個性的な花がきれいに咲くことを楽しみに水をやり、それに適した肥料をやることをゆとり教育というのだと私は思うのです』
自分の剣道にも、子供たちの指導をするということに関しても重い言葉。それから、学校の先生にも読んで欲しいなって思う。この本の随所に教育問題が扱われています。
あと、おそらく各項目ごとに森沢さんがその項でポイントになる井上先生の言葉をまとめた一言がついています。その中には、なるほど巧いなぁというところがたくさん。
『阿と吽の極意は「今を真剣に生きろ」。』
『過去にこだわれば遅れるし、未来にこだわれば想像にしばられる。』
さて、ここまで書いたけど、とにかくこういったいろんなことが、経験を前提にした井上先生の言葉で書かれています。経験の浅いあたしが抜き出したところで、本質は伝わりにくいですなぁ。最後にもう少し。
『人というものはね、「懺悔」をしていれば、ずっと終わりのない螺旋を描きながら自然とともに成長していくことができるのです。』
『剣道では一本とった瞬間に、勝者が「懺悔」するのです。それが「残心」であり、剣道の考え方の基本中の基本となっています。』
だから、剣道では勝ったからとガッツポーズなんて有り得ないのです。
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コメント
読んでいて、思わず何度も何度も読み返してしまいました。
購入させていただきます。
紹介してくださってありがとうございます。
で、国盗り物語、私は一晩明けたら全国制覇で武将になってて(へえ、こんな半日で全国制覇かあ)と自分で見たらアクセスは一夜で2万8000。ありえないし。
クレームのメールをしたら数時間で一気にレベル2に戻りましたが翌朝またしても全国制覇で2万8000。ゆっくり楽しむつもりがダメでした。
ぺぎらさんとこは誤作動しないといいですね(願)
投稿: 如月 | 2008年1月21日 (月) 06時52分
かなり勉強になりました。
ありがとうございます。
「感受性が豊かでないから相手の痛みを想像できないし、心の悲しみを理解してあげられない・・・」この事をみんなが分かってくれれば、昨今の嫌な事件もなくなるような気がします。
それに、感謝の気持ちが加われば、もっと住みよい日本になるのでしょうね(願)
投稿: うえひろ | 2008年1月21日 (月) 12時30分
>如月さん
素敵な本ですよ~^^
あとがきで森沢氏が『幼い頃に二人の祖父を亡くした私は「もしも、おじいちゃんが生きていたら……」と夢想することもありました」と書いています^^
国取り物語は、今のところアクセス解析とくらべても妥当な数値が出ているようです。一晩で全国制覇。読んでいる途中で如月さんのブログならさもありなんと思ってしまいました^^
投稿: ぺぎら | 2008年1月21日 (月) 22時15分
>うえひろさん
そうですよね。そうなるといいですね。相手の悲しみを理解するのって大変だと思いますが、まずは想像しようと思う気持ちが大事なのではないかと思います^^
今はそれに思いを寄せると自分の利益追求がしにくくなるからやらない、とう風潮があるように感じます。
投稿: ぺぎら | 2008年1月21日 (月) 22時18分
いま書店を探し回ってます(^-^)
投稿: CGR. | 2008年1月23日 (水) 11時27分
書店3件目にして、やっと手に入れました。
今夜は当直待機ですので、仕事さえなければ誰にも邪魔されず読みふける事が出来ます。楽しみです。(*^^*)
投稿: CGR. | 2008年1月23日 (水) 13時51分
>CGR.さん
見つかりましたか♪
なんだかお手数をかけたようで^^
ここで私が書いたのはほんの取っ掛かりでして。いいことがたくさん書いてあります。いい稽古ができたあとの清々しさに似た感銘があると思います^^
投稿: ぺぎら | 2008年1月23日 (水) 21時55分
こんばんは。
mix にも書きましたが、改めてお礼を述べさせて戴きます。
素晴らしい本に出会うことができました。
私が普段思っていたこと、感じていたこと、自身では表現仕様のなかったことが、此処では具体的に言葉として綴られていました・・・
極めた方の言葉は深い。。。
ただいま半分読んだところです。
投稿: CGR. | 2008年1月23日 (水) 23時41分
>CGR.さん
喜んでいただけたなら、私も嬉しいです♪
そうなんですよね! 言葉にならず漠然と頭の中にあったことを、易しい言葉で書いてあって、染み込むような感覚になりました。
実は、この本を頂いた日に井上先生を中心とした稽古会があったんです。私は駅伝の手伝いで行けなかったのですが、K先生はそれを分かってくださったのかも。
当日稽古会に参加した地元のS先生が井上先生に稽古をお願いして面白いことを言っていました。気合を込めて張っていると、井上先生の目の前に面金があって目が見えないそうなんです。つまり目で気配を窺えないんです。逆に井上先生も相手の目が見えないわけで、そのあたりは、もう兆しを見切っているということでしょうか。
どこまでも先が長いなぁと実感しました。
投稿: ぺぎら | 2008年1月24日 (木) 12時42分